『やさしい神楽(かぐら)入門』
国譲り(くにゆずり)
        
両神(りょうしん)は、高天の原(たかまがはら)国の天照大御神(あまてらすおおみかみ)の勅使(ちょくし)を受け、葦原中津国(あしはらなかつくに)を、譲るように主人の大国主(おおくにのぬし)命に迫る。
実は、両神は三回目の勅使で、二回目の勅使の稲脊脛(いなせはぎ)は大国主命のけらいになっていて、両者の間に入って話を取り持つことになった。  
両神とのやりとりで、稲脊脛は、自分が成しえなかった後の勅使と知り、『これは シマッタ 』となる。
その後、稲脊脛は、大国主命と話し合い、 大国主命の多くの子供の中でも知識人の事代主(ことしろぬし)と武勇たかきの建御名方命(たけみかたのみこと)に相談すればいいと提案し、大国主命に『いいとこに 気ずかれた』とほめられる。
早速、美保関で釣りをしている事代主命を迎えに行くように頼まれる。 
稲脊脛は、舟を造り、舟で行き、あと陸を走って事代主命を迎えに行く。
事代主命は、鯛釣りをしていた。
大国主命と事代主命で相談し、新しいお宮を建てくれることを条件に、国を譲ることを決め、両神に伝える。
ところが、国譲りに反対の建御名方命は、両神に戦いを挑む。
10 しかし、二人相手に建御名方命は、力尽きて負けてしまい。無念...残念ながら、従うことになる。
お  ま  け 
大国主(おおくにのぬし)命は、出雲大社
事代主(ことしろぬし)命は、美保神社
建御名方命(たけなかたのみこと)は、諏訪神社
に奉られて天下泰平となった。

川上町教育委員会発行 マンガ『備中神楽』より

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